
今日はそんな質問に答えてみたいと思います。
この記事の内容
- 大学生でフリーランスエンジニアになるのって簡単?
- 大学生からフリーランスエンジニアになるための「正しい」手順
- キャリアコンサルの本音トーク(大学生向け)
大学生だけどフリーランスになりたい。または大学を卒業したらすぐフリーランスエンジニアとして仕事したい。最近そういう方が増えています。実際に何人かの相談にのったこともあります。
Twitterやブログなどでも「大学生からフリーランスエンジニアになる方法」みたいな記事がたくさんあります。プログラミングスクールが活況なこともありこういう記事が一気に増えました。実際にどのようにすればフリーランスになれるのか、ということを具体的に皆さん詳しく書いていて読んでみると良い内容だなと関心させられました。ただ少し気になったことはどの記事も大学生本人とかまだ若い25歳くらいの人が書いているのでその人のキャリアとしての長期的視点が抜けているなと感じました。
つまり近視眼的に「自由=フリーランス」という選択肢で「なる方法」ばかりを紹介して「なってから」についての記述が抜けているように思うのです。なのでここではプロのIT系キャリアコンサルの視点から「大学生がフリーランスになる」というテーマにもうすこし多面的、長期的な視点で記事を書いてみたいと思います。
【結論】大学生からフリーランスになるのは簡単。続けるのは難しい。
結論からいうとフリーランスになるのは誰でもできます。
プログラミンができなくても名乗ればいいだけです。実際に小さな仕事なら学生でも受注できます。けれどそれを自分の職業として卒業後も長く続けるのはかなり難しいというのが現実です。これが日々30代、40代のガチエンジニアのキャリア相談にのっている私の本音です。ただそれではこの記事を書く意味がないので、何をすれば新卒からフリーランスとして活躍できるのかをプロ目線で語ります。
大学生からフリーランスになる方法のよくある「間違い」と「正しい」手順
ブログ記事で「フリーランスになろう!」と煽るのは確かに簡単ですが、現実問題として大学生から就職せずに仕事としてやり続けるのはかなり無理ゲーということを覚えておきましょう。だいたいそういう記事はこんなことを紹介しています。
間違い
1. プログラミングスクールに通う。
2. クラウドソーシングに登録。または直営業。
3. 仕事を受注する。
でもこれではうまくいきません。すぐに仕事が途切れるか、数年でキャリアが終わります。下手すればスクール代も回収できません。ブログ記事を書いている本人がそもそもまだ20代前半まったはフリーランスとして独立直後だったりするのでまだフリーランスとしての本当の「修羅場」を経験していないのでこういう記事になってしまいます。
学生起業、または学生からフリーランスになって成功する人は以下の順番を踏んでいます。
正しい
1. プログラミングスクールに通う。
2. ベンチャーでアルバイトする。
3. 人脈をつくり仕事を受注する。
詳しく説明します。
大学生からフリーランスエンジニアになるための正しい手順
1. プログラミングスクールに通う
まずプログラミングを学ぶのは当然です。エンジニアになるのですから。私が大学生のときはスクールというのはほぼ存在していなかったのですが今ならたくさんいいスクールがあります。独学でもいいのですが経験的に90%以上の人が脱落するので本気なら金をはらってスクールいったほうが失敗しません。このお金は正しい投資です。人間心理としてお金を払ったものは回収したいのでやらざるえなくなります。
ぶっちゃけよくわからない就活スクールに金だすくらいなら絶対に今ならプログラミングスクールにお金を使ったほうがいいです(それとオンライン英会話)。プログラミング技術を身につけることは費用対効果が抜群に高いので、こういうお金をケチる人は大抵失敗します。
それとスクールに通ったらプログラミングができるようになると思うのは間違えで基礎がなんとなくわかるくらいでOKです。大事なのは「学ぶ仲間」と「講師とのご縁」です。独学との違いはここが一番大きい。とくに学生だと社会人(しかも自分が行きたい業界)と繋がる機会、情報蒐集する機会がほとんどないのでまずはそれ目的でもいいくらいなのでスクールに通いましょう。
参考記事
未経験者におすすめする効率的なプログラミング学習方法【失敗を回避せよ】
2. ベンチャーでアルバイトする。
お金を払ってスクールに通った後、つぎはお金をもらいながら勉強させてもらいましょう。
上記の「間違い」と「正しい」手順の最大の違いはここです。多くのブログはここで「クラウドソーシング」とか「直営業」とかを進めていますが、これはやめたほうがいいです。というよりもここが長くフリーランスとして活躍する、もしくはその後事業家になる人との違いです。
たしかにクラウドソーシングや直営業で学生が仕事をとれないことはありません。しかしフリーランスとして活躍するために一番重要なスキルは信用を得るスキルです。基本フリーランスは信用されません(社会経験が浅いとここが実感としてわからない)。なので社会人としての「高いビジネススキル」、もっといえば「営業力」がないままフリーランサーになっても変え技続けることは非常に難しいのが現実です。いまなら5万、10万でも嬉しい!という仕事があるのでいいかもしれませんが、大きく稼ぐ、卒業後もこれでやる!という稼ぎにまで到達できません。というよりも信用度がなければ初回受注はできても継続して良い案件で稼ぎ続けることはできません。
つまりプログラミングスキルはフリーランスエンジニアにとって大事なスキルのひとつにしかすぎず、社会人として食べていくためにはそれだけでは弱すぎるのです。だから若くから成功している事業家であるサイバーの藤田さんやホリエモンでもそうですが学生時代にベンチャーでアルバイトをしていたのです。これがわかっていないので多くのが学生起業家、若いフリーランサーは25歳をまえにしたくなかった就職活動を人より遅れてやることになります。
3. 人脈をつくり仕事を受注する。
2で頑張って働くとだいたいベンチャーの社長だとかそこで働いた人脈から独立の話がでてきます。そのつながりから仕事をふってもらいながら身につけた営業力で自分で仕事をとってくる。はっきりいえばお金をもらって仕事力を身につけ、さらに仕事もまでふってもらえる。これが学生起業の最大の魅力だと私は思います。若さは武器です。若いだけで無条件で応援してもらえます(少なくともおっさんよりは)。なので私はこの価値を最大限生かせるのが大学生の特権だと思います。
クラウドソーシングを否定するわけではありませんが、基本発注者は「お金を払いたくない」から単価の安いクラウドソーシングに頼むわけで、しかも頼んでいる人たちがほとんどが個人レベルです。つまり仕事の練習には向いていますが本格的に食べていくには難しい。
ビジネスは人と人のつながりです。サラリーマンであればスキルだけを磨いていてもそう簡単にくびをきられませんが、フリーランスは経営者なので若いうちい人と人のつながりを学ぶことができれば大きく飛躍できる人になります。
長期的な視野で自分の人生を考えよう。
最後にまだ若い大学生のみなさんにアドバイスをするとすれば焦らずに長期的な視点をもってキャリアを考えたほうがいいという点です。具体的にはパソコン一台で自由に!みたいなうたい文句で金をあつめようとするバカにはひっかからないことです。
たしかにプログラミングをアルバイトとして小遣い稼ぎするのは良いことだと思います(プログラミングは早いうちに習得しましょう)。ただいますぐにそのあと焦ってフリーランスになるのは考え直したほうがいいと個人的には思います。特に社会経験がないと、組織の動き、会社の動き、ひいては社会のなかでの自分の仕事がよくわからないまま年齢を重ねます。じつは若くしてフリーランスになった人が就職しなおす理由は稼ぎよりもそこにあるのです。フリーランスはサラリーマンではなくあくまで経営者ですから「総合力」が求められるのです。
なので皆さんには「勉強はじめてから数ヶ月で初受注!」「経験なしで1ヶ月5万稼ぐ!」という謳い文句にはつられずに、確実に力をつけながら、道を決めることも焦らずに進んでほしいと思います。それでもフリーランスにいますぐなりたい!って方は一応参考として以下の記事を読んでおくのをおすすめします。
参考記事
フリーランス向け案件サイトの選び方+おすすめ3選【登録価値あり】
フリーランスエンジニアになりたいなら業務委託から始めるのが簡単です。
それではまた!