
今日はそんな質問に答えたいと思います。
私がインフラエンジニアをしていたのは20代の前半の話なのでもうずいぶん昔の話ですが、その後キャリアコンサルとしてインフラ系のエンジニアのキャリアについてかなり相談にのってきました。
時代の大きな変化としてITのインフラそのものがクラウド(仮想)化されてきて求められるスキルは若干変化したというのはありますがキャリアパスそのものはさほど変化していません。
本日の記事はインフラエンジニアとして将来どのようなキャリアを描けるのか、そのために何をしてどのようなスキルを身につけていくべきなのかを書いてみたいと思います。
インフラエンジニアのキャリアパス
基本的にインフラエンジニアはつくったインフラを「運用保守」ことからキャリアがはじまり、その後に上流工程ではある「構築・設計」にいくのが一般的です。
その工程を経て、ポジション的には大きく以下の3つの方向に進む方がほとんどです。
- マネージャーになる。
- スペシャリストになる。
- コンサルタントになる。
今回の記事では
1.運用保守 から 構築・設計に進むために何が必要なのか。
2.マネージャー/スペシャリスト/コンサルタントになるにはどのような能力が必要なのか。
の2点をキャリアコンサル視点で説明したいと思います。
運用保守から構築・設計に進むために何が必要なのか。
上流にいくには昇進なのか、転職なのか?
まずキャリアアップするには基本的には以下の2つの方法があります。
- 昇進する。
- 転職する。
何をあたりまえいってるんだ、と思うかもしれませんが今勤めている会社が上流工程までやっているのであれば確実に自社でキャリアを積んで信用を重ねれば構築・設計の仕事ができるチャンスが巡ってくるでしょうが、会社によっては運用保守(アウトソーシングがメイン)の企業もあるので昇進したからといって上流工程に進めるわけではありません。運用保守メインの会社の場合は、上位職はサポートデスクのスーパーバイザー(マネージャー職)になる場合が多いです。この場合、構築・設計への道は閉ざされます。
なので、自社で構築・設計がある場合は昇進していくか、もしないならば構築・設計を行っている企業に転職する2つの方法があると強調しておきたいのです。
キャリアアップに資格は必要なのか?
昇進の場合、会社によって資格取得を義務づけている場合もあるかもしれませんが多くの企業が社内での実績をみて昇進させます(ぶっちゃけ資格とスキルはまったく違うので、現場レベルで資格の話などほとんどしません)。
ただし転職の場合は客観的な指標として「資格取得」が採用面接では生きる場合があります。ただやはりそこでも実績をみられるため資格があるからといって実務経験なしで構築・設計に進むことはほぼないと思ってください。保守運営の経験を生かし、将来的に御社で構築・設計に進みたい。そのために資格を取得しております、と答えるのが一番よい響きです。
昇進、転職。どちらの方法で上流工程にすすむにしても保守運用からキャリアをスタートする必要があるのでじっくり焦らず取り組みましょう。
役職ごとに必要な能力とは。
1.マネージャーになる。
インフラエンジニアからマネージャーになりたい人はこんなタイプ、スキルが必要です。
1.部下の成長する姿をみるのが嬉しい。
2.コミュニケーション能力が高い。
3.幅広い業務知識をもっている。
私が出会ったよいマネージャーは「正直いうとインフラエンジニアの仕事そのものはあまり好きじゃないけど(笑)」って人が多かった気がします。
逆にエンジニアとして優秀で、その評価でマネージャーになった人はうまくいかないケースが多い。プロジェクトの管理とヒューマンマネジメントはまったく違うので、これがわからないとチームだけでなくマネージャ自身も幸せになれません。ITの職場に多いDQNプロジェクトマネージャーはこのタイプです。なのでマネジメントに苦手意識がある人は昇進といえどもマネージャー職は辞退して、以下のスペシャリストに進みましょう。
2.スペシャリストになる。
対人コミュニケーションより、技術を極めたいという人はスペシャリストがオススメです。ここを目指して行くにはエンジニアとしてスキルともうひとつ英語スキルが加わると大幅に年収があがります。
外資系は特にスペシャリストを評価するので、自分のスキルをみがいて世界で挑戦したいと思う人はいまのうちから英語力も磨いておくといいでしょう。
3.コンサルタントになる。
最後にコンサルタントです。コンサルタントはスキルだけでなく対人能力の高さも重要なので、マネージャーとスペシャリストの両方のスキルにくわえて経験値も必要です。とくに自分の得意領域に特化したスキルが重宝されます。
個人的にはインフラ系のコンサルの場合、最適提案を導き出す仕事なのでほかのコンサルよりも成果がみえやすく、ストレスも比較的すくない印象です(あくまで個人的な経験です)。戦略や成果報酬型だとやはり考える変数は多くて、正解というものが見えにくいのですが、インフラの場合はわりとはっきりしているのでインフラエンジニアをやってきたキャリアの最高峰としては十分目指すべき価値があり、かつやりりがいもあります。
もちろん転職後の年収も悪くないですし、将来的に独立も可能です。
インフラエンジニアになるのは簡単、ただし登るのは難しい。
インフラエンジニアは未経験からでも正社員になりやすい職種のひとつです。ただしそのあとどうするか。上流にいけるのかどうかについてはかなりの頑張りが必要です。そういった特性を事前にしっておくと自分の長期的なキャリアプランもたてやすいので、具体的にイメージが湧いてきたかたはいますぐにでも行動をおこしましょう。
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