ネットワークエンジニアへの転職を考えてる。運用保守ってどんな仕事だろう?ぶっちゃけいい仕事、やめとけ仕事?
今日はそんな質問に答えてみたいと思います。
私が大学をでて最初についた仕事がネットワークエンジニアの保守運用の仕事です。そのあといろいろと経験して今は独立してキャリカウンセラーとして仕事もやっていて、現役のネットワークエンジニアの相談にのるほうの立場になっています。
私が現役だった頃とはずいぶんIT技術は変わってしまいましたが、それでもネットワークエンジニアの仕事の構造や悩みはさほど変わっていません。
今日はそういった私の経験から「ネットワークエンジニアの運用保守って『やめとけ仕事』って本当なの?」ところを本音で語ってみたいと思います。
ネットワークエンジニアの運用保守は「やっとけ?」or「やめとけ?」
結論からいうと、当然ですがどんな仕事でも「良い面」も「悪い面」もあるので両方について説明したいと思います。
良い面(やっとけ理由)
- 安定&給与がほしいならやっとけ
- 未経験から挑戦したいならやっとけ
- 社会人基礎力がほしいならやっとけ
悪い面(やめとけ理由)
- 誰も知らない下請け会社はやめとけ
- 夜勤シフトが嫌ならやめとけ
- バリバリ刺激的な仕事がしたいならやめとけ
ひとつずつ説明します。
ネットワークエンジニアの運用保守の「やっとけ」ポイント
1.安定&給与がほしいならやっとけ
ネットワークエンジニアの仕事はたしかに地味なイメージがありますが、そのぶん需要はきちんとあって給与も悪くないです。雇用も安定しています。
そもそも運用保守というビジネスモデルがなにより企業にとってストック型のビジネスであり「ここで儲ける」っていうポイントなのです。開発の場合は作って終わりですが(フロー型)、運用保守は長く儲かり続けます(ストック型)。なので企業からすれrばお金はもらえるし、確実に長く安定して続けたい事業なのでさほど難しい仕事でなくてもきちんと雇用して、従業員には長く安定働いてもらいたいのでお金はきちんと払います。
なので運用保守は「安定した仕事」と「きちんとした給与」がもらいたい人にははおすすめです。
2. 未経験から挑戦したいならやっとけ
ネットワークの運用保守の仕事は、IT系にもかかわらず比較的未経験からでも挑戦しやすい仕事です。とくにネットワーク監視などは最初は深い知識も必要ではないので、顧客対応さえできれば入社できるところがほとんどです。
大手の場合は社内での座学も充実しているので、そこから資格を取得したりして上流工程に進む人もたくさんいます。運用保守はほとんどがポテンシャル採用なので、とにかく就職したい、IT業界に入りたいって人には間口が広いのでおすすめです。
3. 社会人基礎力がほしいならやっとけ
これはあまり語られないのですが私がまがりなりにも起業して生き残っている理由として、20代で運用保守時代に身につけたロジカルな考え方、顧客対応力が非常に有益だといまになって思っています。
ネットワークの故障対応のことを「切り分け」と表現することがあるのですが、故障箇所の可能性をすこしずつ特定していく能力が必要とされます。その能力はロジカルシンキングそのもので、それを顧客に正確に伝える能力も鍛えられます。
なので将来的に異業種に転職する、またはコンサルなどの高いビジネススキルが必要とされる職種に転職したい方は最初のキャリアとしておすすめします。
ネットワークエンジニアの運用保守の「やめとけ」ポイント
1.誰も知らない下請け会社はやめとけ
基本的に運用保守の仕事は、24時間対応で故障時やトラブルの際に稼働する仕事です。簡単にいえばネットワークを監視している「消防員」みたいなものです。
なのでどうして労働環境がきちんとしていない会社に入ると残業代や手当などでもめたりすることが多くなります。具体的に言えば「小さな下請け会社」ほどその傾向が強く、転職時には確認しておく大事なポイントになります。今まで私によせられた相談でもやはり小規模事業者で働いている方からの労働問題が非常におおかったです。
この点が転職活動する際に注意してみておく大事なポイントのひとつになります。
2.夜勤シフトが嫌ならやめとけ
1で述べたように基本的に運用保守(監視)は24時間体制なので基本シフト制の仕事です。またネットワークのメンテナンスの仕事も基本的にはお客様の回線があまり使われていない時間帯(休日や深夜/早朝)になるので、その時間に働くこともあります。
ただ故障報告書の作成業務などは日中作成する場合が多く、ポジションによっても異なるのでそのあたりは社内での相談になります。また夜勤が含まれている場合は週3回出勤などの会社が多く、出勤日数自体はすくなくなります。なのでプライベートな時間を多くとりたい人にはネットワークの運用保守はおすすめだったりします。
ネットワーク運用保守=24時間体制で概ね間違っていませんが、勤務時間については各社違いがありますので転職活動中に細かく確認しておくことをおすすめします。
3.バリバリ刺激的な仕事がしたいならやめとけ
やっとけ、でも書きましたが基本的には安定した仕事です。広告代理店のような次々新しい案件がきてそれをさばいていくような仕事ではありません。すでに稼働しているネットワークを確実に守る仕事です。地味といえば地味かもしれませんが、バリバリ働く!というよりも規律をまもってきちっと仕事を終わらせたいという人にはとてもむいている仕事だと思います。
実際の現場でも淡々と仕事をこなして、きちんと細かいところまで見れる人が活躍しています。けれどその中にも故障対応の切り分けなどはロジカルな思考力が求められるので、難しい故障を直したときの知的達成感はあります。
【個人的感想】ネットワークエンジニアの運用保守という仕事は悪くないよ。
今回はネットワークエンジニアの運用保守という仕事の「やっとけ、やめとけ」ポイントを私なりに説明してみましたが、個人的な意見を言わせていただければ「やめとけ」ポイントがぜったいにやりたくない、という方以外、とくに20台の前半から中盤くらいの方は「やっとけ」仕事だと思っています。
この仕事を一生やる!という感じではなく、いろんな面で将来役にたつスキルが身につきますが、思っている以上に自由な時間も多いのでいろいろ自分自身を見つめ直したり資格取得のために勉強する時間もあります。なので「まだ本格的には自分の将来が決まっていないけど」って人にもおすすめです。運用保守の仕事を頑張っていれば、自然と顧客対応力もロジカルな思考も身につきますしね。
なので、最後にひとこと言わせていただくとすれば「ネットワークエンジニアの運用保守は悪くない仕事だよ」ということになります。
それでは今回はこのへんで!
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