「年収をあげたいけどWEBデザイナーとしてどのようなビジョンを描けばいいのだろう」「これからWEB業界はどんな風に変わっていって、どこに自分のリソースをさけばキャリアアップできるのだろう」
今日はそんな質問に答えたいと思います。
記事の内容
- AI革命がWEBデザインを変える。
- WEBデザイナーにこれから求められる能力
- WEBデザイナーが目指すべき未来の上位職
早いものでWEB業界に軸をおいて10年以上経ちました。思い返してみればITの進化はすさまじく、10年前のスキルはとっくに廃れてしまいました。この業界の変化のスピードは確かに早いです。しかし私が20代でWEB業界で年収1000万を超えることができたのもこの変化にうまくのれたからといっても過言ではありません。
IT業界でキャリアパスを考えるポイントは今ある職種で「キャリアパス」をイメージするのは避けることです。IT業界は5年後にはきっとまったく違う技術が登場しているでしょうし、AIの発展でなくなっている仕事もたくさんあるでしょう。
なので「職種(ディレクターになって、プロデューサーになって)」で考えるというより、どのような能力がさらに必要になるか、自分の時間と意識をどこに投資していけば「仕事が途切れない(むしろ増える)」ようになるかという面の話をしたいと思います。
現在私は現場というよりコンサルティング業として経営者と話す機会が多く経営者視点から今後どのような人材がもとめられるかという点からも話をします。
「AI × デザイン」の革命は既存の「WEBデザイナー」の仕事を奪う。
ご存知のとおり人工知能はすでにあらゆる分野で採用され、大きな実績を残しています。HtmlとCssなどの単純コーディングがすでに代用できるソフトが開発されていますし、工業機械の発達で、工場の組立工がいなくなったようにコーディングを書く作業者(いまはIT土方と揶揄されている人たち)はこれからますます仕事がなくなるか、さらに収入は減っていくことになります。
また現在では専門スキルが必要となるUI/UXの分野もAIのもっとも得意な分野のひとつでしょう。パターン解析がさらに一般的になればWEBサイトのUI/UXの最適解を即座に導くことができます。
つまりこれから確実にWeb業界にも「AI革命」が巻き起こるわけで、ここ数年で現場レベルまで影響が及んでくるは間違いありません。その結果「WEBデザインだけできます」では仕事そのものがなくなる可能性があります。
IT革命で多くの仕事がなくなり、WEBデザイナーのような仕事ができたように、今度はAI革命でIT業界から仕事がなくなっていくでしょう。これが時代の流れです。
悲観することなく、変化にするものは生き残る。
いきなりずいぶん悲観的なことを書きましたが、今回の主題は「未来を先取りするものは生き残る」または「大きく成長する」ということです。いまのままではいけないけれど、これから伸びる需要にあわせてキャリアパスを描くことができれば大きく飛躍する可能性があります(金銭的な面でも)。
こういったエポックメイキングな出来事があるとほとんどの人が時代にあわせられず、もしくは後追いする形になり一歩でも先に動き出した人間が成功していくのはどの業界、時代でも一緒です。成長分野に投資(この場合あなたのリソース)をすれば、大きな波は勝手にあなたを運んでいきます。
事業家の孫正義の投資手法もそうですし、もっと近い例でいえばなぜ「Webデザイナー」と「プログラマー」はここまで需要も給与も大きく離れているのか。
それは単純に時代は「プログラマー」のほうを求めているからに過ぎません。つまりあなた自身が時代にあわせて(先回りして)これから必要となるスキルを今すぐに学んでいけばあなた自身の価値は急速に伸びていきます。ピンチをピンチのままにするか。チャンスを捉えるかはあなた次第です。
WEBデザイン+αの能力で差をつける。プログラミング or マーケテイング
いま申し上げたとおりHtml や Css だけ書いているだけでは仕事がなくなります。ではどういったスキルを伸ばしていけばいいのか。
Webデザイン × プログラミング
デザインの素養があるプログラマー、プログラミングの理解があるデザイナーはこれからもっと需要が伸びます。というよりHtml/Cssだけではもう仕事がなくなるので、今すぐにでも何かしら新しい言語に挑戦しましよう。
Webデザイン × マーケティング
また昨今ではだれでも簡単なWebサイトが作れる、気軽にスマホからSNSで情報発信をすることができるようになり全体のITリテラシーは5年前とは比べ物にならないほどあがっています。一昔前はWebサイトがないとかっこわるい&名刺がわりに必要だ、というニーズが多かったのですが、いまは「もっといいサイトが欲しい」「サイトはあるけどどうやって運用したらいいかわからない」というニーズが強まっています。
つまりマーケッターでなくても、マーケティングの話のできないデザイナーはただの作業者と見られてしまい現場での価値が下がっています。逆にそのマーケティングの理解が深いデザイナーは「話ができる」ので市場価値はこれからあがっていくでしょう。フリーランスとして活躍していくのもこちらのタイプです。
上位職は独創性の強いアートよりか、経営コンサルティングに近い仕事になる。
経営課題をWEBで解決できる「ディレクター&プロデューサー」
すでにマーケティング能力、経営戦略レベルまで理解できる経験と知識のある方はそれを伸ばして経営コンサルティングよりのポジションになるのが一番いいです。クライアントの最高意思決定者の経営者からすれば結局のところWEB制作は「経営課題」を解決するためのひとつの手法にすぎません。
つまり経営課題について一緒に考えて、WEBでどのように解決していくか。というところから経営者と同じレベルで話をできる人はこれから圧倒的に年収が伸びていくでしょう。担当者にささる人間なのか、経営層にささるディレクションなのか、これで市場価値のステージは全く変わります。
このレベルに達しているディレクター(プロデューサー)は本当にまだまだ少ない。上位職を目指す方はここを目指してください。
顧客ニーズを汲み取った独創性&アート性の強い「アートディレクター」
最後に「クリエイティブ」なことをしたい、デザインすること、表現することに強いこだわりをもっているかたはこちらのタイプを目指してください。
現状AIできることはアート分野ではなく最適解を見つけることです。しかし顧客のなかでは数字ではなくて、会社の印象、サイトの印象を重視されるかたもいます。つまり独創性やアート性です。そこは最適解ではない分野なので、今後も需要が確実にのこっていくことになります。
まとめ:5年後のために動き始める最適な時期は「いまでしょ!」です。
今回の記事はこれから起こる未来を予想しながら考える「キャリアパス」について話をしました。キャリアパスは3年、5年、10年という長いスパンで考えるもので「正直、いますぐは実感できない」というのが素直な感想でしょう。
でも変化は突然起こります。たとえば明日、あなたの仕事をいますぐ奪うようなソフトが会社のパソコンにイントールされたらそれで終わりです。変化は未来のことと思わず、気づいたいまだからこそ、今すぐ行動を起こしましょう。
最後に個人的なアドバイスをするとすれば、
- プログラミングを身に付けたい方はプログラミングスクールに通う。
- マーケティングを身に付けたい方はWEB業界内で転職をする。
ことをおすすめします。ご存知の通りプログラミンが挫折率が高いので1人で取り組むのはやめましょう。いまはすくーるがあるのでスクールに通うのをおすすめします。未来の年収とのコスパを考えたらプログラミングスクールはめちゃくちゃ安い投資です。
マーケティングに関しては制作会社ではなくWEBマーケティング専門会社に入ることをおすすめします。マーケティングという職種が制作会社が片手間でできる仕事ではないので本気なら転職して取り組むべきです。とはいえいきなりは難しいのでまずはエージェントさんにあって話を聞いてみましょう。いますぐ転職するかどうかよりも会って話を聞くことで意識を変えること。それから具体的な職種や年収の話をいましっておくことが非常に重要です。動き出しましょう。
それではまた!